元、田んぼだったところを借りて、小さな畑をつくろう・・・

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野菜作りQ&A教えて菜園先生!

元、田んぼだったところを借りて、小さな畑をつくろうと思っています。注意をする事は何かあるでしょうか。

質問
元、田んぼだったところを借りて、小さな畑をつくろうと思っています。まだ、何を植えるか決まっていません。注意をする事は何かあるでしょうか。
(奈良県/質問日:3月21日)
お答え
しばらく水も張らずに放置した水田の場合には、雑草が生えていますので、除草から始まります。また、直前まで水田として使っていた場合は、土壌水分が高いことがあります。
水田の土層の厚さ、地下水位の高さ、周囲の水田がまだ水を張っていて利用している場合、土壌の種類等々の違いによっても、栽培できる作物の種類、作り方などが変わってきます。ここでは、一般的な注意点について触れます。
通常、水田を畑地利用するには、地下水位を調節することが基本です。特に湿田や半湿田で、大規模に畑地に転換する場合には、用排水路の整備や暗渠排水(あんきょはいすい)※1が必要となります。しかし、小規模の場合には、個々に対策をとることになります。いずれにしても、地下水位を40cm以下にすると、多くの種類の畑作物が作れるようになります。この条件を満たす地域排水対策がとれない場合は、過湿に強い作物の選定が必要です。

具体的な対策や注意点としては、次のようなことがあります。

@水田内地表水の排水対策:今後水田利用をしない農地では、漏水防止のための硬い鋤床層(すきどこそう)※2を壊して、地表水の地下浸透を促進します。堆肥やピートモスなど物理性を改良する有機資材を施用します。堆肥類の施用量は、「1m×1m」の面積あたりで、植物性のもの(落ち葉、ワラ堆肥等)で2〜3kg程度、牛ふん堆肥で1〜2kg程度、鶏ふん堆肥で300〜500g程度が目安です。
そのほか、地表水の排水が円滑にいくよう、畝を立て、畝間の水を流れやすいようにします。一時的に畑地利用する場合には鋤床層を壊すことができませんから、水が流れやすいように畝を立て、地表面の排水を十分に行います。

A地下水位低下をさせるための対策:小規模な転作でまだ周囲が水田の場合には、作物を地下水から遠ざけるために高畝栽培をすれば、見掛け上地下水位は低下します。

B地力維持の対策:水田から畑作物栽培へ転換すると地力消耗型栽培となります。土づくりを心がけ、地力の低下を防ぐことが重要です。前に述べた堆肥などの施用のほか、施肥にも注意を払います。
水田だった土壌では、窒素などの成分が一般的に少ないことがあります。野菜類は、水稲よりも比較的肥料分を多く必要とします。窒素分をはじめ、リン酸分やカリ分など、野菜の種類に見合った量を施肥します。また、土壌pHが低い場合は、石灰資材の施用もします。
さらに、水稲から野菜や花木栽培への転作では、年数を経過しますと塩類集積や生理障害、病害の発生が多くなってきます。一時的に畑地に利用している場合は、水田と畑地を2〜3年で交互に繰り返す「田畑輪換」が良いかもしれません。また、永続的に畑地化した場合には、連作障害をさけるため、同じ種類の農作物を続けて作らないことが必要です。農作物の種類を変えながら栽培する「輪作」が望ましいでしょう。

※1暗渠排水(あんきょはいすい)とは、水田の地中に穴に空いた管を埋設し、これを通して水田にある余分な水を外に流すものです。
※2鋤床層(すきどこそう)とは水田の底の土層で、粘土などが集積して硬く緻密(ちみつ)になって、漏水を防ぐ役割をします。その厚みは数cm程度である。

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